制度のきほん
高額療養費、遺族年金、相続税の基礎控除など、判断の土台になる制度を、出典つきで解説します。
相続した実家を売るときの3,000万円特別控除。昭和56年5月31日という関門と、二つの期限
空き家になった実家を相続人が売ったとき、譲渡所得から3,000万円(相続人が3人以上なら2,000万円)を控除できる特例がある。対象は昭和56年5月31日以前に建築された家屋で、売却代金1億円以下、相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までの譲渡という要件がつく。制度そのものの期限は令和9年12月31日。国税庁と国土交通省の資料で整理する。
基準日 2026年9月24日
配偶者居住権とは何か。家に住み続けながら、他の財産も受け取るための制度
配偶者が自宅を取得すると他の財産を受け取れなくなる、という問題に対応して令和2年4月1日に新設された制度。遺産分割や遺言で取得でき、存続期間は終身または一定期間。取得したら早く登記する必要がある。自動的に発生する配偶者短期居住権との違いも法務省の資料で整理する。
基準日 2026年9月23日
遺言書は、家庭裁判所の検認が要るものと要らないものがある。法務局に預ける制度
自筆で書いた遺言書は、遺言者の死亡後に家庭裁判所の検認が必要になる。ただし公正証書遺言と、法務局に保管されている自筆証書遺言は検認が不要。保管の申請は1通3,900円で、紛失や改ざんを防げるうえ相続人への通知もある。法務省と裁判所の資料で整理する。
基準日 2026年9月23日
生前贈与は7年さかのぼる。暦年課税の加算期間の延長と、相続時精算課税の110万円
令和6年1月1日以後の贈与から、暦年課税の相続財産への加算期間が相続開始前3年以内から7年以内に延長された。延長された期間分からは総額100万円が控除される。一方で相続時精算課税には年110万円の基礎控除ができた。国税庁の資料で整理する。
基準日 2026年9月23日
相続放棄と限定承認は何が違うか。3か月の熟慮期間と、間に合わないときの伸長
相続人は単純承認・相続放棄・限定承認の三つから選べる。期限はいずれも自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月。限定承認は相続人全員が共同して行う必要があり、判断がつかない場合は家庭裁判所に熟慮期間の伸長を申し立てられる。裁判所の資料で整理する。
基準日 2026年9月23日
実家の相続登記は3年以内。義務化で何が変わり、間に合わないときはどうするか
相続登記は2024年4月1日から申請義務になり、期限は取得を知った日から3年、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料。施行前に相続した分は2027年3月31日まで。戸籍が揃わないときの相続人申告登記、住所変更登記の義務化、100万円以下の土地の免税措置まで法務省の資料で整理する。
基準日 2026年9月8日