要介護認定はどう進むのか。申請から通知まで原則30日、有効期間は新規で原則6か月
基準日 2026年9月25日 ・ 確認 安井義幸
結論(要約回答)
介護保険のサービスを使うには、市区町村の窓口で要介護認定を申請します[1]。申請には介護保険被保険者証が必要で、40歳から64歳の場合は医療保険証が必要です[1]。申請すると市区町村の調査員が訪問して認定調査を行い、市区町村が主治医に意見書の作成を依頼します[1]。主治医意見書の作成料について、申請者の自己負担はありません[1]。調査結果と主治医意見書の項目をコンピューター処理する一次判定を経て、介護認定審査会による二次判定が行われ、市区町村が要介護度を決定します[1]。申請から認定の通知までは原則30日以内とされています[1]。区分は要支援1・2から要介護1〜5までの7段階および非該当です[1]。認定の有効期間は、新規・変更申請が原則6か月(3〜12か月の範囲で設定可能)、更新申請が原則12か月(3〜48か月の範囲で設定可能)です[1]。ケアプランの作成は、要介護1以上なら居宅介護支援事業者(ケアマネジャー)に依頼し、要支援1・2なら地域包括支援センターに相談する流れです[1]。
結論の一覧表
| 項目 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 申請先 | 市区町村の窓口 | [1] |
| 申請に必要なもの | 介護保険被保険者証(40〜64歳は医療保険証) | [1] |
| 調査 | 市区町村の調査員が訪問して認定調査 | [1] |
| 主治医意見書 | 市区町村が主治医に作成を依頼。申請者の自己負担はなし | [1] |
| 一次判定 | 調査結果と主治医意見書の項目をコンピューター処理 | [1] |
| 二次判定 | 介護認定審査会 | [1] |
| 通知までの期間 | 申請から原則30日以内 | [1] |
| 区分 | 要支援1・2、要介護1〜5の7段階および非該当 | [1] |
| 有効期間(新規・変更) | 原則6か月(3〜12か月の範囲で設定可能) | [1] |
| 有効期間(更新) | 原則12か月(3〜48か月の範囲で設定可能) | [1] |
| ケアプランの依頼先(要介護1以上) | 居宅介護支援事業者(ケアマネジャー) | [1] |
| ケアプランの相談先(要支援1・2) | 地域包括支援センター | [1] |
まず市区町村に申請する。持っていくものは決まっている
答え: 申請先は市区町村の窓口で、介護保険被保険者証が要ります[1]。
根拠:厚生労働省の介護サービス情報公表システムは、市区町村の窓口で要介護認定の申請を行うこととし、申請には介護保険被保険者証が必要、40歳から64歳の場合は医療保険証が必要としています[1]。
介護保険被保険者証は、65歳になると市区町村から届きます。手元にないまま親が急に倒れることもあるので、どこにしまってあるかだけは先に確認しておくと動きが早くなります。
どこに相談してよいか分からない段階なら、地域包括支援センターが入口になります。厚生労働省は、地域包括支援センターを市町村が設置するものとし、地域の高齢者の総合相談、権利擁護や地域の支援体制づくり、介護予防の必要な援助などを行う機関としています[2]。保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員が配置されます[2]。全国で5,487か所(ブランチを含めると7,374か所)が設置されています[2]。
訪問調査と主治医意見書。この二つが判定の材料になる
答え: 市区町村の調査員が訪問して認定調査を行い、市区町村が主治医に意見書の作成を依頼します[1]。
根拠:厚生労働省は、市区町村の調査員が自宅や施設等を訪問して、心身の状況を確認するための認定調査を行い、市区町村が主治医に意見書の作成を依頼するとしています[1]。主治医意見書の作成料について、申請者の自己負担はありません[1]。
ここで押さえておきたいのは、判定の材料が「訪問したその日の様子」と「主治医の見立て」の二つだということです。調査の日に本人が気を張って普段よりしっかり受け答えしてしまうことは珍しくありません。家族が同席して、普段の様子を伝えられるようにしておくほうが実態に近い判定になります。
主治医がいない場合は、市区町村に相談してください。意見書を書いてもらえる医師の紹介を受けられる運用が一般的です。
一次判定と二次判定を経て、原則30日以内に通知が来る
答え: コンピューターによる一次判定のあと、介護認定審査会の二次判定を経て、市区町村が要介護度を決定します。申請から通知までは原則30日以内です[1]。
根拠:厚生労働省は、調査結果と主治医意見書の項目をコンピューター処理する一次判定、その結果と主治医意見書に基づく介護認定審査会による二次判定を経て、市区町村が要介護度を決定するとしています[1]。申請から認定の通知までは原則30日以内に行うとされています[1]。
区分は、要支援1・2から要介護1〜5までの7段階および非該当に分かれます[1]。
この30日という期間が、実務では一番の悩みどころです。入院から退院までの日数のほうが短いこともあります。ただし認定には申請日にさかのぼって効力が生じる扱いがあり、認定が出る前から暫定的にサービスを使う方法もあります。取扱いは市区町村によるため、申請の時点で窓口に確認してください。
有効期間があるので、更新を忘れない
答え: 新規・変更申請は原則6か月、更新申請は原則12か月です[1]。
根拠:厚生労働省は、認定の有効期間について、新規・変更申請が原則6か月(3〜12か月の範囲で設定可能)、更新申請が原則12か月(3〜48か月の範囲で設定可能)としています[1]。
有効期間が切れるとサービスが使えなくなります。更新の案内は市区町村から届きますが、親が一人暮らしで郵便物を整理できていない場合、見落とされることがあります。認定を受けた時点で、有効期間の満了日を家族の側で控えておいてください。
また、状態が変わったときは有効期間の途中でも区分変更を申請できます。認定を受けたあとに急に歩けなくなった、認知症の症状が進んだ、といった場合は、次の更新を待つ必要はありません。
認定が出たら、ケアプランを作る
答え: 要介護1以上は居宅介護支援事業者(ケアマネジャー)に依頼し、要支援1・2は地域包括支援センターに相談します[1]。
根拠:厚生労働省は、ケアプランの作成について、要介護1以上は居宅介護支援事業者(ケアマネジャー)に依頼し、要支援1・2は地域包括支援センターに相談して作成するとしています[1]。
ケアプランができてはじめて、実際のサービスが動き始めます。利用者負担は、介護サービスにかかった費用の1割(一定以上所得者の場合は2割または3割)です[3]。施設に入る場合は、この自己負担に加えて居住費・食費・日常生活費がかかります[3]。
どのサービスがあるかは親の介護施設はどこが違うのかで整理しています。費用の決まり方は親の介護費用は何で決まるかをご覧ください。
よくある質問
Q. 本人が申請に行けません。家族が申請できますか? A. 申請先は市区町村の窓口です[1]。代理での申請や、地域包括支援センター等による申請代行の取扱いは市区町村によって案内が異なるため、窓口にご確認ください。
Q. 40歳から64歳でも申請できますか? A. 申請に医療保険証が必要とされており、40歳から64歳の方も対象になります[1]。対象となる状態の範囲は市区町村にご確認ください。
Q. 認定結果に納得できないときは? A. 区分変更の申請ができるほか、結果に対する不服申立ての制度があります。手続きの窓口と期限は市区町村にご確認ください。
Q. 非該当(自立)と判定されたら、何も使えませんか? A. 介護保険の給付は受けられませんが、地域包括支援センターは介護予防の必要な援助などを行う機関とされています[2]。市区町村の事業で使えるものがあるか、相談してみてください。
Q. 認定が出るまでサービスを使えませんか? A. 認定前から暫定的にサービスを使う方法があります。取扱いは市区町村によるため、申請時に窓口へご確認ください。
Q. 認定の区分で、使える施設が変わりますか? A. 介護保険の施設サービスは、いずれも「要介護」と認定された人が対象とされています[4]。特別養護老人ホームは入所が原則要介護3以上です。詳しくは親の介護施設はどこが違うのかをご覧ください。
出典
- 厚生労働省「介護サービス情報公表システム 介護保険の解説 サービス利用までの流れ」(https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/commentary/flow.html、2026-09-25参照)
- 厚生労働省「地域包括ケアシステム」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/index.html、2026-09-25参照)
- 厚生労働省「介護サービス情報公表システム 介護保険の解説 サービスにかかる利用料」(https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/commentary/fee.html、2026-09-25参照)
- 厚生労働省「介護サービス情報公表システム 介護保険の解説 サービスの種類」(https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/commentary/service.html、2026-09-25参照)